日英でズレる語
日本語話者が本当に困るのは「正しい発音」ではなく、英語圏の読みと日本の現場の通り名が食い違っていて、どちらで喋るべきか分からないことです。 そういう語だけを集めました。(49 語)
Azureアジュール
日本では「アジュール」で完全に定着しているが、 英語では「アジャー」に近く、アクセントの位置も違う。 英語話者との会話では通じにくい語の代表格。
Babelバベル日本では聖書の「バベルの塔」の慣用読みに揃えて「バベル」。 英語圏では同じ語を「ベイブル」と読むため、口頭では通じないことがある。
Clojureクロージャー綴りに j があるため「クロジュール」「クロージェ」と読まれがちだが、 英単語 closure と同じ読み。プログラミング用語のクロージャと同音になるので、 文脈で区別する必要がある。
Cloudflare Polishポリッシュ英語の polish は「磨く」なら「ポリッシュ」、「ポーランドの」なら「ポーリッシュ」で、 綴りが同じでも読みが違う語(heteronym)。画像を磨く機能なので「ポリッシュ」。
Cloudflare Turnstileクラウドフレア・ターンスタイル英単語として読めば素直だが、日本では「タウンスタイル」「ターンスタイル」の間で ゆれたり、そもそも音読を避けて表記のまま扱われることが多い。
cloudflaredクラウドフレアディーworkerd や systemd と同じで、末尾の d はデーモンの d なので「クラウドフレア・ディー」。 「クラウドフレアド」と一息に読むのは誤り。
containerdコンテナディーmemcached と同じく末尾の d は daemon の d なので「コンテナ・ディー」。 「コンテナード」と一息に読むのは誤り。
cronクロン英語では1音節の kron だが、日本では長音を入れた「クーロン」が定着している。
CSRFシーエスアールエフ英語圏では「シーサーフ(sea-surf)」と読むことが多いが、 日本ではほぼ「シーエスアールエフ」。会話で噛み合わないことがある。
Djangoジャンゴ綴りの先頭に D があるため「ディジャンゴ」と読まれることがあるが、 由来であるギタリスト Django Reinhardt の名前と同じく D は発音しない。
Fluentdフルーエントディー末尾の d は daemon の d なので「フルーエント・ディー」。 systemd や containerd と同じ命名パターン。
GIFジフ作者は「ジフ」と明言しているが、日本では綴り通りの「ギフ」が定着している。
GNUグヌー動物のヌー(gnu)は g を発音しないが、プロジェクト名としては g を発音して「グヌー」と読むよう公式に案内されている。 日本では「ジーエヌユー」と読み下されることも多い。
Goゴー正式な言語名は "Go" の一語。golang は検索しやすさのために使われる通称で、 日本では「ゴーラン」と口に出す人も多いが、英語圏の正式な場では "Go" と呼ぶ。
Godotゴドー由来はフランス語の人名 Godot(ゴドー)で語尾の t は読まないが、 英語圏では「ガドー」「ゴドット」と読む人もおり、公式も読みを1つに定めていない。
Gradleグレイドル日本では「グラドル」と読まれることがあるが、英語では「グレイドル」。 綴りの a をローマ字読みしてしまうのが原因。
GunicornジーユニコーンGreen Unicorn の略なので「ジー・ユニコーン」。 綴りを一息に読んで「グニコーン」「ガニコーン」となりがち。
Jaegerイェーガードイツ語由来なので J は「ヤ行」。英語風に「ジェイガー」「ジャエガー」と読むのは誤り。
JWTジョット仕様が "jot" と読むと明記しているにもかかわらず、日本では 「ジェイダブリューティー」と読まれることが圧倒的に多い、乖離の代表例。
Knativeケイネイティブ英語では kn- で始まる語(knife, know)の k は発音しないため 「ネイティブ」と読まれがちだが、Kubernetes の K なので「ケイ・ネイティブ」。
kubectlキューブコントロール公式・コミュニティを通じて読みが一本化されていない有名例。 日本では「キューブシーティーエル」と綴り読みする層が英語圏より多い。
Kubernetesクーベルネイテス英語圏の koo-ber-NET-eez に対し、日本では「クバネティス」「クバネテス」が定着しており、 そもそも会話では k8s(ケーエイツ)で回避されることが多い。
Linkerdリンカーディー「リンカード」と一息に読まれがちだが、末尾の d は daemon の d なので 「リンカー・ディー」。
Linuxリナックス日本ではほぼ「リナックス」で固定だが、作者 Linus Torvalds 本人の発音は 「リーヌクス」に近く、英語圏でも読みが割れている。 日本で使う限りは「リナックス」で問題ない。
Luaルア綴りから英語読みして「エルユーエー」「ルーア」と読まれることがあるが、 ポルトガル語の「月」が由来で「ルア」。頭字語ではないため LUA という表記も誤り。
memcachedメムキャッシュディー末尾の d は daemon(デーモン)の d なので「メムキャッシュ・ディー」。 英語の過去分詞 -ed と勘違いして「メムキャッシュド」と読まれることが多い。
MySQLマイエスキューエル公式は「マイ・エス・キュー・エル」を正式としつつ、 「マイシークェル」と読んでも構わないと明記している。 日本ではほぼ「マイエスキューエル」で固定なので、 英語圏で「マイシークェル」と言われたときに別物だと思わないよう注意。
Netlifyネットリファイ英語では amplify と同じ韻で「ネッ・トゥ・ラファイ」に近く、 日本の「ネットリファイ」とはアクセントの位置が違う。
nginxエンジンエックス綴りからは読みが推測できず、日本では「エヌジンクス」「エヌジーアイエヌエックス」と 読まれることがあるが、いずれも誤り。"engine x" の略と分かれば一発で解決する。
Parquetパーケイフランス語由来なので語尾の t は発音せず「パーケイ」。 日本では綴りどおりに「パーケット」と読まれることが非常に多い。
PNGピーエヌジー仕様書は読みを「ping(ピング)」と明記しているが、 日本ではほぼ全員が「ピーエヌジー」と読む。 英語圏で「ピング」と言われて画像の話だと気づけないことがある。
PostgreSQLポストグレスキューエル日本の現場では「ポスグレ」という日本語圏固有の略称が支配的で、 英語圏の Postgres(ポストグレス)とは別の縮め方をしている。
quicheキッシュQUIC の実装なので「クイック」系の読みを当てたくなるが、綴りはフランス語由来の 英単語 quiche と同じで「キッシュ」。「クイシェ」「クイチェ」は誤り。
SaaSサース英語圏では「サス(sass)」と短く読むが、日本では「サース」と伸ばす。 IaaS・PaaS も同様に、日本では「イアース」「パース」と伸ばす読みが定着している。
Sassサス日本では SaaS を「サース」と伸ばして読むため、Sass も「サース」と読まれがち。 Sass は伸ばさず「サス」で、英語圏ではむしろ SaaS のほうが「サス」になる。 日本語で話すと両者がぶつかる紛らわしい組み合わせ。
Solrソーラー綴りに母音がないため「ソルアール」「エスオーエルアール」と読まれることがあるが、 英単語 solar と同じ「ソーラー」。
SQLエスキューエル英語圏では前身の SEQUEL に引きずられて「シークェル」と読む人が多く、 製品名(MySQL, PostgreSQL, SQL Server)の読みもそれに揃う。 日本ではほぼ一貫して「エスキューエル」で、英語話者との会話で食い違いやすい。
SUSEスーゼドイツ語由来なので語尾の e を読んで「スーゼ」。 英語風に「スース」「サスー」と読まれることがあるが、公式は「スーゼ」寄り。
Svelteスベルト英語では「スベルト」ではなく1音節の svelt(スヴェルト、語尾の e は読まない)。 日本では3拍の「スベルト」で定着しており、音の長さが英語圏とかなり違う。
systemdシステムディーmemcached や containerd と同じく、末尾の d は daemon の d。 「システム・ディー」と切って読む。「システムド」は誤り。
Traefikトラフィック綴りが独特なため「トラエフィック」「トレフィック」と読まれがちだが、 英単語 traffic と同じ「トラフィック」。 日本語で話すと通信量の traffic と紛らわしいのが難点。
Ubuntuウブントゥ英語圏の oo-BOON-too に対し、日本では「ウブンツ」と短く詰めた読みも広く通る。
Viteヴィート綴りから英語読みして「バイト」と読む誤りが多いが、公式はフランス語の「ヴィート」。
WebPウェッブピー開発元の Google は「ウェッピー」と1語で読むとしているが、 日本では Web + P と分解した「ウェッブピー」が優勢。
workerdワーカーディーmemcached や containerd と同じ命名で、末尾の d はデーモンの d。 公式が「worker-dee」と読みを明記している。「ワーカード」は誤り。
Wranglerラングラー英語で語頭の wr- は w を発音せず r だけを読む(write=ライト、wrong=ロング)。 Wrangler も「ラングラー」で、「ワングラー」は誤り。
Zapierザピアー英語では happier と韻を踏むよう作られた名前で「ゼイピアー」に近い。 日本では「ザピアー」「ザピエル」と読まれることが多い。
zshゼットシェル英語圏では Z を「ズィー」と読むので「ズィーシェル」。 日本では Z を「ゼット」と読む習慣があるため「ゼットシェル」が定着している。 どちらも Z shell の略であることは同じ。
Zustandツースタンドドイツ語の「状態」なので z は「ツ」、stand は「シュタント」。 英語風に「ズスタンド」と読むのは誤り。日本では「ツースタンド」が優勢。